10円玉の価値のある年号
レアな10円玉といわれる年号は、次のとおり。
- 昭和26年
- 昭和27年
- 昭和32〜33年
- 昭和61年後期
なぜレアなのか、くわしく解説します。
昭和26年
昭和26年は、ギザ十がはじめて発行された年。
希少性が高いため、高額で買取される可能性が高いですよ。
また、平等院鳳凰堂が10円玉の絵柄に選ばれて発行された理由は、価値のある日本の建物だからです。
国宝に指定されたのが昭和26年で、その年に10円玉の絵柄にも選ばれており、記念すべき年といえます。
10円の絵柄は、2024年現在まで同じ。
長年使われている10円が発行された年ということで、かなりレア度が高いのです。
昭和27年
ギザ十は、昭和26年~33年までの間だけに発行された、レアな硬貨。
昭和27年の10円玉も希少価値の高いギザ十なので、高価買取される可能性があります。
ただ、ギザ十が発行されたほかの年より発行枚数が少ないわけではないため、レア度はそこまで高くありません。
各年の発行枚数については、次の章で紹介しますね。
昭和32〜33年
昭和33年はギザ十の発行が停止された年。
そのため、発行枚数が極端に少なく、高額になりやすいといわれています。
側面のギザギザは、当時最も高い金額の硬貨であることを証明する印のようなもの。
10円より価値が高い100円玉が製造されたことで、ギザ十が発行されなくなりました。
昭和61年後期
昭和61年後期の10円に価値がある理由は、本当は昭和62年に発行する予定だった硬貨が、ミスで発行されたものだから。
昭和61年前期と後期では、平等院鳳凰堂の次の部分に違いがあります。
ただ、かなり小さな違いで、肉眼では確認するのが難しいほど。
持っている10円玉が昭和61年前期と後期のどちらか気になるなら、ルーペループで確認してみてくださいね。
年号以外にもレア10円玉の条件や特徴はある?
10円玉の価値のある年号を紹介しましたが、実は年号以外にもレアなものがあります。
次の条件や特徴に当てはまるなら、希少価値があるものかも。
- 発行枚数が極端に少ない
- 鏡のようなプルーフ硬貨
- 未使用品または状態が良い
- エラーコイン
- 記念硬貨
ぜひチェックしてみてください。
発行枚数が極端に少ない
発行枚数が少ないと流通している数も少ないため、希少性があり価値が高くなります。
例えば、昭和32年のギザ十の発行枚数は、約2,500万枚。
1億枚以上発行している年が多いため、比較すると極端に枚数が少ないとわかるでしょう。
| 年号 | 枚数 |
|---|
| 昭和26年 | 約1億枚 |
| 昭和27年 | 約4億8千枚 |
| 昭和28年 | 約4億6千枚 |
| 昭和29年 | 約5億2千枚 |
| 昭和30年 | 約1億2千枚 |
| 昭和32年 | 約5千万枚 |
| 昭和33年 | 約2千5百万枚 |
※昭和31年は10円玉の発行なし
プレミア硬貨といわれる10円玉でも発行枚数には違いがあるため、チェックしておくのがおすすめです。
ただし、発行枚数が少なくても、状態によって価値は下がってしまうもの。
汚れやさびがないか、保存状態が悪くないかなどにも注目してくださいね。
鏡のようなプルーフ硬貨
表面が磨かれて光沢があり、鏡のような見た目が特徴のプルーフ硬貨。
コレクター向けに昭和62年から製造されていますが、普通の硬貨とデザインは同じで、支払いにも使用できます。
普通の硬貨とは表面や手触りは大きく違うので、すぐに気づくはず。
またコレクション用に作られたため、きれいな状態のまま保存しやすい特徴もあります。
未使用品または状態が良い
未使用品または状態が良いことも、レア10円玉の条件。
未使用品とは、一度も使用されたことがなく、製造した直後のきれいな状態のまま保管された硬貨を指します。
また使用済みでも、状態が良ければ価値が高いと判断されることも。
このように、硬貨の価値は保管の仕方によって大きく左右されるのです。
そのため価値を保つには保管用のアルバムにしまい、さびないよう通気性の良いところに置いておくのがおすすめですよ。
エラーコイン
エラーコインとは、製造過程でミスが起きた硬貨のこと。
具体的な特徴は、
- 影うち:別の硬貨の絵が印字されている
- 角度ズレ:絵の角度がズレている
- 印刷ズレ:絵がズレている
- ヘゲエラー:表面がめくれている
などです。
硬貨は造幣局で製造されており、そのなかにエラーコインが紛れるのはめずらしいこと。
そのため希少性が高く、価値があるとされています。
ただし意図的に傷つけた偽物も存在するので、要注意ですよ。
記念硬貨
記念硬貨は、多くのコレクターが求める価値のあるもの。
記念硬貨とは、オリンピックや万博などのイベントが日本で開催されたり、天皇陛下御在位などを記念して作られる硬貨です。
もちろんデザインは普通の硬貨とは違い、イベントにちなんだ絵柄となっています。
価値が高いとされるのは、製造と発行の期間が限られているから。
ただし、これまでに10円玉の記念硬貨が作られたことはありません。
10円玉以外の貴重な硬貨一覧
次は、10円以外のレアな硬貨を紹介。
1円や5円にも、希少価値が高いものがあるのです。
くわしく見ていきましょう。
1円玉
以下の年に発行された1円は、製造枚数が少なく希少性があります。
製造数が少ない主な理由は、キャッシュレス化によるもの。
クレジットカードや電子マネーが普及し、多くの人が1円玉を使う機会が減少したため、今後も製造枚数は減り価値は上がるでしょう。
また、明治3年、4年、7年~13年に発行された旧1円もレアですよ。
5円玉
レアな5円玉の年号は、次のとおり。
昭和24~33年の5円は、現在のデザインと異なることが価値のある理由です。
現在ゴシック体で書かれている刻印が、当時の5円玉は楷書体(かいしょたい)となっています。
平成22~25年は、キャッシュレス決済が普及したことで製造数が減り希少性が上がりました。
また、以下も価値のある5円の特徴。
あなたが持っている硬貨にまぎれていないかどうか、チェックしてみましょう。
50円玉
レアな50円玉は、次の年号のもの。
- 昭和62年
- 平成21年
- 平成23~25年
- 平成31年
最も価値が高いのは、昭和62年です。
この年は一般的な50円玉が製造されず、コレクション用の貨幣セットでしか手に入りませんでした。
つまり、希少性の高さがレアな理由です。
また現在50円玉は白銅貨ですが、ニッケルが使用された硬貨も存在します。
ニッケル貨には穴があるものとないものがあり、どちらもめずしく価値は高いですよ。
100円玉
レアな100円玉の年号は、次のふたつ。
昭和39年に製造された100円は、一般的なものとは異なる材質となっています。
通常ニッケルと銅の合金であるのに対し、昭和32~41年は銀を60%ほど使用。
そのなかでも昭和39年は作られた枚数も少ないので、希少性が価値を高めているのです。
また、平成13年も製造数が少ない年。
流通している枚数も少なく、他の年号に比べると入手はかなり難しいでしょう。
500円玉
レア500円玉の年号は、
など。
昭和62年は製造数が極端に少ないこと、昭和64年は一週間で次の年号に変わったことが、希少性の高い理由です。
また500円玉は、次のようなレアな記念硬貨がたくさん存在しますよ。
- 皇太子殿下御成婚の記念(平成5年)
- 瀬戸大橋開通の記念(昭和63年)
- 青函トンネル開通の記念(昭和63年)
ちなみに、平成12~令和3年まで製造されていたニッケル黄銅の500円は、今後レア硬貨となる可能性があります。
コレクションしている方は、ぜひチェックしてみてください。
レア10円玉を高価買取してもらう方法
価値のある年号や特徴に当てはまる10円玉を持っているなら、高価買取してもらうのがおすすめ。
主な方法は、以下の3つです。
- 買取専門の業者に依頼する
- ネットオークションに出品する
- フリマアプリを利用する
くわしく解説します。
買取専門の業者に依頼する
高価買取してもらいたいなら、業者に依頼するのがおすすめ。
買取専門のお店なら、その場ですぐ売却から換金までできるため、時間がかからず手軽にできます。
また、お店のスタッフと対面で取り引きできる安心感も魅力でしょう。
ただ、次のようなデメリットも。
- 10円玉は買い取ってくれない可能性がある
- 10円以下の買い取り額の場合もある
そのため、結局売らずに帰るケースもありますよ。
ネットオークションに出品する
ネットオークションの利点は、
など。
買取金額に不満が出にくく、どこからでも取り引きができるのが魅力です。
ただ、手数料などを考慮したうえで金額を設定することを心がけるべき。
もちろん、落札されたあとのやり取りもすべて自分でおこなわなければなりません。
場合によってはクレーム対応や返品対応なども発生するので、取り引きは慎重に進めていきましょう。
フリマアプリを利用する
フリマアプリを利用して、レア10円玉を高価買取してもらう方法もあります。
ネットオークションと同じで、まずは価格を設定し、相手に送るまでの作業をすべて自分でおこなうのが特徴。
手軽に利用できるのもメリットです。
しかし、丁寧なやり取りをする必要があるのはもちろんですが、梱包資材も用意したりと少々手間はかかるもの。
顔の見えない相手とやり取りすることや、細かな作業が苦にならない人にはぴったりでしょう。
レア10円玉の買取価格を上げるコツは?
せっかく買取してもらうなら、少しでも価格を上げたいですよね。
買取価格を上げるコツは、次のとおりです。
- 素手で触らない
- 自分で磨かない
- 直射日光や湿気を避ける
- 複数の業者で査定する
- 付属品やセットをそろえる
これらのコツを徹底すれば、高額買取してもらえる可能性が高まるでしょう。
素手で触らない
きれいな状態を保つことが高価買取の条件のため、なるべく汚れないようにするのがベスト。
素手で触ったくらいでは問題ないと思われがちですが、実はよくありません。
指や手の皮脂が付いて、表面がさびる原因となります。
ただ、触れないと保管や整理ができないのが難点。
そのようなときは、手袋を装着しましょう。
自分で磨かない
自分で磨かないことも、買取価格を上げるコツ。
自分できれいにするとさらに価値が上がるように思えますが、実は査定額を下げる行為なのです。
表面が傷ついたり、未使用品だったのに使用済みになる可能性があります。
特に古銭に関しては汚れていることが多く、磨きたくなる人もいるはず。
しかし当時のままの状態を保っていることに価値があるので、手を加えないのがベストです。
お手入れするのを避けて、そのまま保管しておきましょう。
直射日光や湿気を避ける
買取価格を上げるために、直射日光や湿気を避けましょう。
太陽の光が直接当たる場所に10円玉を置いておくと、変色や変形する可能性があります。
また湿度の高いところに放置するのも、表面がさびる原因に。
変色や変形、さびなどは価値をグッと下げ、買取価格にも大きく影響しますよ。
保管場所として最も適しているのは、日陰で通気性の良い場所。
コレクション用ケースやアルバムに入れて、大切に保管してくださいね。
複数の業者で査定する
査定額は業者によってさまざまなので、はじめからひとつの業者に絞らないようにしましょう。
複数の業者で一括査定できるサービスを利用すると、便利。
また業者に査定を出すなら、次のポイントをおさえておくのがおすすめです。
- 売りたいレア10円玉に特化している業者か
- 初回特典やキャンペーンを実施しているか
これらの点を満たしているなら、通常より高額で売れると期待できます。
付属品やセットをそろえる
レア10円玉は、付属品やセットがあると買取価格が上がりやすいもの。
例えば、
などが購入時についていたなら、査定の際にそろえておくべきです。
上記のものには、レア10円玉が本物であると証明する役割があります。
付属品やセットがあることで付加価値がつくため、高額査定につながるでしょう。
価値のある10円玉に関するよくある質問
最後に、価値のある10円玉に関する、よくある質問と回答です。
- 汚れていても高価買取してもらえる?
- ほかの硬貨と一緒に買取してもらえる?
- 2万円以上の価値がある10円玉はある?
- どこで売るのがおすすめ?
- 使用済みでも売れる?
気になることは解決したうえで、査定してもらいましょう。
汚れていても高価買取してもらえる?
汚れていても高価買取してもらえる可能性があります。
表面がきれいなほうが硬貨は高く売れると思われがちですが、それは間違い。
製造された当時のままの状態で保管されているかが、重要な査定ポイントだからです。
そのため、自分で磨くのは絶対にNG。
買取価格が大幅に下がる原因になるため、汚れていても現状維持のまま査定に出しましょう。
ほかの硬貨と一緒に買取してもらえる?
ほかの硬貨と一緒に買取してもらうことは可能です。
むしろまとめて査定に出したほうが、買取価格が上がる可能性も。
そのためほかにもめずらしい硬貨があるなら、まとめて売るのがベストです。
ただし、保管方法には注意が必要。
まとめて売るからといって、材質の異なる硬貨を同じケースや袋に収納してはいけません。
汚れが移らないよう、すべて別々に保管しましょう。
2万円以上の価値がある10円玉はある?
昭和61年後期に作られた10円玉は、唯一デザインが異なるプレミアもの。
そのため新品同様の状態であれば、2万円以上の査定額がつくことが多いですよ。
また、一度も流通せず製造直後の状態をキープしているギザ十も、買取価格が2万円を超える傾向にあります。
どちらも貴重なので、持っている場合は大事に保管しておきましょう。
どこで売るのがおすすめ?
おすすめは、買取業者です。
買取業者のスタッフはレア硬貨の知識が豊富なので、正当な価格で買い取ってくれます。
また自分で値段をつけて売るより、プロに査定してもらった価格のほうが正確性が高いことも、業者をおすすめする理由のひとつです。
ネットオークションやフリマアプリで売る場合は、要注意。
現在流通している貨幣の出品が禁止されている可能性があるため、ルールをよく確認してくださいね。
使用済みでも売れる?
使用済みでも売れます。
一般的には未使用のほうが価値はありますが、使用済みでも状態さえ良ければ10円以上の買取価格になるケースも。
ただ、使用済みで状態が悪い場合は、額面どおり査定額は10円になることがほとんどです。
とはいえ使用済みだからどうせ売れないと考えず、買取業者に一度見てもらうのがおすすめですよ。
まとめ
この記事では、10円玉の価値のある年号について解説しました。
大事なポイントは次のとおり。
- 昭和26年~昭和33年はギザ十が発行された年号のため価値がある
- 昭和61年後期の10円玉も希少性が高いので価値がある
- 未使用品やエラーコインなどの10円玉もレア
- 流通している枚数が少ないレアな1円玉や5円玉もある
- 高価買取してほしいなら勝手に磨いたりせず業者に査定してもらうべき
価値のある10円玉の特徴は、意外と多い傾向にあります。
もし手元にギザ十があるなら、価値のある年号のもののはず。
この記事を読みながら確認して、レアな硬貨だとわかったら買取業者に確認してみてくださいね。